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なんとも自由なカフェ
コーヒー豆の販売店にオーダーしていた幻のコーヒーといわれたインドネシア スラウェシ島産カロシ・トラジャが入りました
ちょっとしたイベントに寄るついでも有り、車で販売店まで出掛ける途中の信号待ち、歩道を歩く女性と目が合って「あら、先日、お店にいらっしゃった方ね」
「今日はお休みですか? 後でカフェに行こうかと思っていたんです」
「お休みというか、午後から開けようかしらって思っていたの」
「私、ひとりだけなので用事がある時はこんな感じ、っふふ」
なんとも自由なカフェ…
一件仕事の打ち合わせを終えて、もう日が暮れ始めた通りは帰宅を急ぐ街
時々、車のライトを眩しく感じながら角を曲がると緩やかな上り坂、少し緑が増えて夕暮れの空が綺麗
先の丘には大きな家々が立ち並ぶ、その坂の途中にCafe Kei’sはある
ドアベルの音が鳴り、空間が少しずれた感じがして、パラレルワールドがあるのならもしや?って思う
「あら、早かったわね」
慣れたようにカウンターへ
「この前と同じコーヒーを頂けますか?美味しかったので」
オーナーKeiは紺地に小さな花柄ワンピース、袖が軽く揺れるとコーヒーの香りが広がって来る
そう、この香り、遠くを見つめて感覚を探る
懐かしいのか、新しいのか、嬉しいのか、淋しいのか
ただ、静かな時間が流れて行きました
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