目がクルクルします!
「Konさんのお孫さんが生まれたそうよ」
「あ~そうだった、そろそろだって言ってましたね」
「そうね、それでこちらへは来られなかったのね」
「おめでたいですね、しばらくはカフェにも来ないかな」
「可愛いでしょうね、お祝いしないとね」
ドアベルが鳴り、常連のお客様、Daiさんがご来店
「あ~暑いね、喉がからっからだよ、冷たいのお願い!」
「はいはい、すぐお持ちしますね」
「Daiさん、今日はお休みなんですか?この時間は珍しいですね」
「今ね、出張から帰って来たところだよ、会社に行く前にオーナーのコーヒーで喉を潤したくてね」
「そうなんですね、お疲れ様でございましたね」
Daiさんは大通りの建築関係の会社にお勤めで会社帰りに寄られる事が多い
深いコクと飲みごたえを感じるコーヒー感たっぷりの香りが立ち込める
「あ~いい香り、この濃厚な香りがたまらないね」
ゆっくりとミルクと混ぜて半オーレの状態でひと口
「美味しいな、ゴクゴク飲んじゃうともったいないけど、一気に飲みたくなるね」
「Daiさんは濃いのがお好みですものね、このミルクも濃いんですのよ、だから良く合うんです」
「まろやかだね、もう一杯お願いします」
「はいはい、用意してありますよ」
様子を見ていたNanaが喉をゴクリと鳴らしている
「Nanaも今の内に休憩しましょうね、もう少ししたらまた、忙しくなるでしょうから」
目をキラキラさせて大きく頷いている
「あはは、Nanaちゃんも飲みたくなっちゃったんだろう?見るからに美味しそうだよね」
「えへへ、わかります?」そう言ってひと口
「目がクルクルします!美味しい~すぐ、無くなってしまいそうです」
「あはは、クラクラなのか?クルクルなのか?Nanaちゃんって時々、面白い日本語使うよね」
ちょっと恥ずかしそうに笑いながら、もう飲み干して空いたグラスをじーっと見つめている
「ん?そんなに飲んで大丈夫?大丈夫ならもう一杯あるけど、ちょっと小さ目のグラスにしましょうね」
「はい、ありがとうございます」
「さて、喉を潤したから元気が出たよ、会社に寄って片付けないといけない仕事があるから行くか」
「忙しいですね、頑張って下さいね」
「Cafe Kei’sに来たらみんな、復活しますよ!」
手でグーのサインをして再び忙しい世界へと臨んで行った
「Daiさんもいいお客様ですね、いつも明るくて優しいし」
「カッコイイしね?でしょ?」
「あはっ、そうですよ!紳士的で大人のカッコよさを感じますね」
「何となく、雰囲気はShintaroさんとも似てる感じがするわね」
「そうですか?どうだろ?よくわかんないけど」
何となく浮かない返事に、あまりつつかない方が良いと感じつつも、何かあったのかと気になってしまうのでした
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