41st Episode 『ハニーとバターと生クリーム【Honey、butter、and whipping cream】』

pink-rose-ck
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側溝にはまっちゃった

「ちょっと、Nana、どうしたの!一体、何があったの!?」

「すみません、遅くなっちゃって」

「そんな事いいわよ、それより、何?足、怪我しているじゃないの」

「よくわからないんだけど、帰りに後ろから急に誰かがぶつかって来て」

「えええっ!?」

「ちょっと、僕、周辺を見てきます」

「あっ、でも、気をつけて下さいね、無理しないで」

「それが、丁度公園の入り口辺りで、数段の階段になっていて躓いて側溝にはまっちゃったんです」

「まあ、ちょっと、こっちからも血が出てるわ、よく見るとあちこち擦ったのね」

「すぐ、病院へ行った方がいいわ、頭を打ってるかもしれないし 」

「そんな、大丈夫です、そこまでは」

「すみません、ちょっと見当たりませんでした」

「ボクサーさん、すみませんね」

「オーナーの言う通り、ちゃんと病院で調べてもらった方がいいんじゃないかな」

「取り敢えず、ちょっと中へはいりましょう」

「長椅子のところで横になる?それか、奥のソファで」

「ううん、もう大丈夫ですよ、転んだだけですから」

「傷の手当しましょうね、待ってて、救急箱を持ってくるわ、ボクサーさんお願いね」

辺りはもうすっかり暗くなり、雨風が激しくなって来た

「ボクサーさん、ごめんね、コーヒー飲みに来てくれたんでしょ?」

「いあいあ、そんな事気にしなくていいよ、今日はもう帰った方がいいんじゃないか?」

「あ、でもコーヒー飲んで行ってよ」

気分のすっきりしない中、真逆の空気に包まれる、甘く深いコーヒーの香りが広がり心を癒す

「やっぱり、オーナーのコーヒーは最高だね、ねえ、送って行こうか?」

「そうする?もう、今日はお客様も来ないだろうし、少し早いけど上がってちょうだい」

「もう、大丈夫だってぇ、心配し過ぎ~それより、早く帰った方がいいよ、もっと雨が酷くなるよ」

しばらく心配そうな顔で見つめていたが、ちょっと寂しそうに帰って行った

「Shintaroさんに電話するわね」

黙って頷いて痛そうにあちこちを摩っている

イケメンでカッコよくて、完璧に見えるボクサーさんに唯一に足りないのは押しが弱いところかな、それともやっぱりShintaroさんなのかな、そんな事を考えながらパンケーキを焼いた

「わぁ、美味しそう~甘い香りで余計、お腹が空いちゃいました、ちょっと苦みのあるコーヒーにめちゃくちゃ合いますよ」

ハニーとバターと生クリーム、バナナとキウイとブルーベリーを添えてカウンターに出すとぱくぱくと元気に食べ始める様子を見て、少しづつ気持ちも落ち着いて、ホッとするのでした

cafe-kei's-squ
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