薬が効いて来たっ!
気温の変化が朝を悩ませる季節
「何を着ていこうか、車の中は暑いし、帰りは肌寒いかなぁ」
くしゃみを二回、目が痒い、毎年の事とはいうものの本当に何とかならないのかと思う
「あ~、コーヒー飲みたい!」
「あら、大丈夫?ちょっと目が赤いわよ」
「オーナー、すみませんが、とにかくコーヒー下さい」
「ふふ、はいはい、どうぞ」
ぼ~っとしている虚ろな目にコーヒー色の美しさが映ると慌てて口を付け、しばらくまた、ぼ~っとしている
「あっ!薬が効いて来たっ!」首をグルグルと回して両手でガッツポーズ
「さぁてとっ、エントランス掃いてきま~す」
コーヒーがNanaの薬だそうで、段々、生き返ってきた様子を見ているだけで漫画みたい
ランチタイムの波が静かに引いて一段落した頃、Konさんが差し入れてくれたフルーツをパクパク
「もうお腹いっぱいになっちゃったからお昼ご飯はいいですよ、あ、このフライドチキンだけ食べます」
「後で、お腹が空いたらまた食べられるわよ」
ドアベルが鳴り、常連のお客様、Yukaさんがご来店
早番のシフトの日はカフェでコーヒータイムを楽しむ
加工品工場の品質管理で検品のお仕事をされているYukaさんは、細かい作業が多く、目の疲れや、肩凝りに悩まされている
深く甘い香りに目を細めて、ひと口
「オーナーのコーヒーは本当に薬ね、肩の凝りがす~っと楽になる感じがするわ」
「嬉しいですね、少しでもお役に立てて」
「足もむくむし、お腹がつっかえて最近、ほんと、太っちゃってねぇ、困るわ」
「そうですかぁ?そんな風にみえないですよぉ、全然、ダイジョブですよ」
「ん~ん、少しでも目立たない様な服とか、ダボっとした感じのね、そういうのになっちゃうのよね、オーナーはスタイルいいから、羨ましいわ」
「スポーツジム行きます?紹介しますよぉ、私の行ってるジム、結構いいですよ」
「苦手なのよ、運動はね、時間もないしね、でも、食べたいしね~あはは!」
少しでもスタイル良く、おしゃれも楽しみたい女性の願いは永遠のテーマであると感じるKeiなのでした
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