何らかの影響
「Shintaro君、そろそろ着く頃かしらね、もう、出られるの?」
「ええ、でも、少しShintaroさんを待つ間にと思って」
コポコポとお湯が注がれる音と華やかでフルーティーな香りが広がる
「ごめんなさいね、Miyuさん、コーヒーを淹れるのすら忘れてしまっていましたわ」
「いいのよ、そんな事は、でも、この香りのお陰で少し落ち着いたわ、頂くわね」
間もなく、荒々しくドアベルが鳴り、Shintaroさんが駆け込んで来た
「ああ、Shintaro君、悪いわね」
「ごめんなさいね、慌てさせちゃって」
「オーナー、Miyuさん、テレビ、すぐ、テレビつけて見て下さい、今、車の中でニュースが」
「テレビ?どうして?何か、あっ、もしかしてNanaが関係あるの?」
オーナーKeiが慌てて奥の部屋のテレビをつけた
「一体何の騒ぎでしょう?ねぇ、Miyuさん、テレビは何を言ってるのかしら」
「大丈夫よ、落ち着いて」
「空港で爆発事故があったみたいです」
オーナーKeiの身体がふわっと揺れる
「ちょっと、ねぇ、ソファに座った方がいいわ」
「いえ、大丈夫ですわ」
「これで、Nanaと連絡が取れないって事?あの子が怪我したとかそういう事?」
「まだ、わかりません、何らかの影響はあると思います」
「そうね、でも、ただ、立ち往生しているだけかもしれないわよ、現場から出られないとかね」
「そうですね、その可能性も大ですね」
Miyuさんが空港の電話番号を調べて、かけ始めている
「駄目だわ、かからないわ」
「今はちょっと難しいでしょうね」
「でも、どうしてNanaの携帯にかけても出ないの?何もなければ出るでしょう?」
「いや、この事件を知って、皆が携帯に殺到していたとしたら繋がらない可能性もあります」
「ああ、そうね、きっとそうだわ」
「空港へは入れないかもしれませんが、私が行ってみます、行き違いになったり、Nanaから連絡が入るかもしれませんから、お二人はこちらで待っていて下さい、それか、自宅へお帰りになって下さい」
「ここで待っていてもどうしようないから私も行くわ、あなたは明日も早いからさ、もう、帰って家で待っていてよ、連絡するから」
「そんな事、出来ませんわ、私も行きますから」
「3人で行ってもあまり意味はないと思います、オーナーが一人だと心配なんで、Miyuさん、一緒に行ってあげてもらえますか」
「う~ん、そうね、そうよね、この人一人だと車の運転も心配ね、じゃ、Shintaro君、任せるわ」
「はい、とにかく、お互いに連絡取り合いましょう、何かわかったら電話して下さい」
だまって頷くオーナーKei
「もうカフェは閉められるんでしょう、今日は私もあなたの家に泊まるから、さっ、私達も出ましょう」
「Shintaroさん、お願いしますね、それと気を付けて運転して行って下さいね」
「大丈夫です、ありがとうございます」
どこか引きつった様な、でも、安心させるためなのか、いつもの爽やか過ぎる笑顔で走り去って行ったのでした
コメント
コメント一覧 (2件)
( ・∇・)いつも美味しいコーヒー、ご馳走様です♪
バックを見ました。素敵なバックですね(・∀・)
バックの底板として、ウチの商品を選んでいただき有難う御座います♪
またオーナーの淹れてくれるコーヒーを楽しみにしてます。
Shoさん、いらっしゃいませ
いつもご来店ありがとうございます、ごゆっくりして行って下さいね
バッグの件では色々とお世話になり、ありがとうございました
コメントも頂き、嬉しいです
これから、どんどん色々なバッグをアップして行きますよ!
いつでもコーヒー飲みにいらして下さいな、お待ちしております
オーナーKei
※可愛いバッグ、彼女へのプレゼントにどうですか?(*^-^)v Nanaより