素敵なデザイン
ドアベルが鳴り、扉から顔を出して、Toyoさんがニッコリ
「Nanaちゃん、お洋服が出来たよ」
「Toyoさん、出来たんですね!やった~嬉しい!」
「ちょっと着てるところ見たいんだけど、今、来られる?」
「いいですか?オーナー、すぐ戻りますから」
「大丈夫よ、しばらくは静かな時間だから、行ってらっしゃいな」
「そう言ってもらえると思ってました!えへへ」
「ついでに、ちょっと早いけど、コーヒー持って行ってね」
「じゃ、すぐ用意します、Toyoさん、ちょっと座って待ってて」
「はいはい、私も手伝って持って行くよ」
3軒隣の手芸用品店に毎日コーヒーのデリバリーをしている
オーナーの友人のRomiさんが働いている、そして、そのお母様がToyoさん
そのお店は元々、Toyoさんのオーダーメイドの洋品店だったが、今は、洋裁、和裁の教室を開いている
毎日、午後のコーヒーを運ぶNanaへ洋服をプレゼント
「さあ、準備出来たわよ」
出来上がりを楽しみにしていたNana、あっという間に飛んで行った
ドアベルが鳴り、常連のお客様のJunさん、スポーツ用品店で働いている
サーフィン、スノーボード、フィットネスと体を動かす事が好きなアクティブな女性
今日は友人とテニスを楽しんで来た帰りで、お仲間と賑やかにご来店
「オーナー、喉がカラカラなんですよ、美味しいアイスコーヒーがいいな」
「アイスコーヒーですね、暑いですものね、少しお待ち下さいね」
「オーナーのアイスコーヒーは濃くて好きなんですよ、飲みごたえがあるっていうか」
「そうそう、カフェオレもコクがしっかりあって、なのにまろやかで美味しいんですよね」
「皆さんにそう言って頂けると嬉しいですわね」
お喋りも弾んでいるところへ、Nanaが出来立てのワンピースを着て戻って来た
「どうですか?このワンピース」
「とっても良いじゃない?似合ってるわよ」
シンプルなデザインだが、少しハイウエストの位置に両サイドからリボンが付いていて後ろで結ぶ様になっている
「足も長く見えて、それでほっそりと見える素敵なデザインね」
Nanaが選んだ生地は伸縮性のある柔らかい感じの小さめな迷彩模様、Nanaは迷彩柄が大好きなのだ
ハードな柄の様だが、デザインが可愛いのでバランスが取れていて何となくスポーティーな感じに見える
活発なNanaのイメージにピッタリ
カフェのお客様からも良く似合っていると言われ、上機嫌、汚さない様にエプロンをして洗い物をしている
「今日は少し時早めに上がってデートでも行ってらっしゃいな」
「もぅ、そんなの無いですってぇ」
そう言いながら、少し、嬉しそうに耳を赤くしているところも可愛らしいなと思うのでした
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